【翻訳】USPTOの特許DBからネイティブの英語を探す方法

先日のGoogle検索セミナー の懇親会で出てきた話題です。

「ネイティブが書いた特許英語で表現を確認する方法」についてご質問がありました。

Google検索でもできるのですが、別の方法をご紹介します。

私が以前勤めていた特許事務所で上司から教わった方法です。

USPTOのデータベースを特許英語表現集として利用する!

USPTOの登録特許データベース (無料)を利用します。

16-07-074

たとえば、電気自動車のバッテリーについて調べている場合、キーワードは以下のものを入力したらいかがでしょうか?

“electric vehicle” と battery

USPTOのDBではフレーズ検索もできますから便利ですね。

譲受人をミシガン州で指定します。

結局、どのように記載するのかというと、こんな感じ。

検索キーワードの入力例

譲受人の指定は、AS/MI (大文字でも小文字でも可能)とします。スラッシュの後に、州を示す省略記号を入力します。

検索結果は以下の通り。1015件がヒットしました。

検索結果

解説

英語ネイティブが書いた特許文献を探すことが目的です。

しかも、優秀な弁護士が関わっている方がいいですよね。

そのようなときには、対象となる技術分野の一流企業がたくさんあつまる州を特定して、その州にある企業が出願した特許文献を対象にしてキーワード検索をします。

電気自動車のバッテリーについて調べている場合、譲受人(Assignees State)を例えば、MI(ミシガン州)として特定します。

Assignee Stateの意味を抜粋します。

This field contains the US state or territory of the patent assignee at the time of patent issue.

TIP: This refers to the state within the US If the assignee resides outside the US, there will be an Assignee Country (ACN) field instead of an Assignee State field. Currently, you must search for a state code in this field rather than the full name of the state. See the State code table for a list of state codes.

自分が関心のある技術分野のリーディングカンパニー名がわかれば、その会社名でもいいのですが、業界が存在する州を特定することで、偏りなくある程度幅広く検索対象を絞れるというメリットがあります。

単にネイティブが書いた英語というのであれば、イギリスを指定してもよいのですが、その場合には上記のような細かな指定ができません。結果、検索結果に要らない情報も含まれてしまう可能性が高くなります。

米国の場合だけ州単位での指定ができます。なので、検索精度を少しでも上げるために上記のような州での特定をしてみました。

自動車分野なので、ひとまずミシガン州ということです。

そして、検索する分野を特定するキーワードと、その周辺の言葉を入力して、関連する特許文献を探します。

その後すること

私の場合は、内容をざっと読みながらさらにキーワードを追加して絞り込みます。

欲しい情報が見つかればそれで終わりですが、複数の表現を探す場合や技術内容を調べる場合には、その文献をエスパスネットを利用してPDFファイルにして、図面と比べながらざっと読んでみます。

するとかなりの確率で欲しかった説明表現にぶつかります。

表現を特定するには、複数の文献を読むといいかなと思います。表現っていろいろありますし。日本人が書いても、同じ事象を説明するために様々な表現がありますしね。

(PDFデータをエスパスネットで取得するためのマクロはこちら

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