特許業務を知るために役立つ1冊を紹介します。奥田百子さんの「こんなにおもしろい弁理士の仕事」です。
私が2005年に特許事務所に入所したときに、この本の第3版を読みました。当時は弁理士になることを漠然と思い描いていたので、この本を手にしました。特許業界の仕事を理解する上で大変役に立ちました。
第4版では時代の流れに即して内容が変えられています。第3版をお持ちの方にも役立つ情報があると思います。
特許業界で働こうと思っている方、特許翻訳者におすすめ
本書では、弁理士の1日の業務内容や幅広い業務の例が紹介されています。
特許翻訳をする上で、自分が納めた翻訳がどのように使われているのかイメージできると仕事にやりがいも出ますしクライアントへの気遣いも変わると思います。
弁理士を目指す人だけではなく特許翻訳者にもおすすめの書籍です。
弁理士の仕事の具体例がわかりやすい
本書は仕事をイメージするためのヒントになると思います。
弁理士の仕事は技術を理解するだけではありません。法律を理解するだけでもありません。文章を書くだけでもありません。それぞれの能力がどのように組み合わされてサービスとして提供されるのか、具体例が示されています。
クライアントへの対面での説明やセミナーでのプレゼンも重要な業務だったりします。
著者の奥田さんが翻訳者でもあるので、特許翻訳についても説明されています。
自分を活かせる仕事
私がこれまでに会ってきた弁理士で生き生きと仕事をされている方々は、この本に書かれているような業務にどっぷりのめり込んでます。
ある方は、判例を肴にお酒を飲めるぐらいに特許が好きだったり、ある方はスタートアップ企業のために特許の知識をフル活用してサポートしたり、ある方は所内の業務効率化のために様々なプログラミングを習得したり、ある方は海外の国際会議に出かけパートナー事務所を見つけてビジネスを拡大したり。
アプローチは様々ですが、それぞれの得意分野で能力を発揮して多様な業務をしうる魅力的な仕事だと思います。
自分の将来像をイメージしてワクワクできるので、弁理士を目指す方には特におすすめの1冊です。
ちなみに、著者の奥田さんは、先日の記事(【セミナー案内】2018/06/30-07/01(土・日)大阪 IJET-29(英日・日英翻訳国際会議))で紹介した翻訳業界のイベントで登壇されます。
こちらも要チェックです。
最後に。この第4版で本ブログやツール(ベリーベンリなマクロ集)を紹介いただき大変光栄に思います。ありがとうございます。