【Word】ワイルドカードを用いて特許明細書の段落番号を検索する

ワイルドカードの学び方:書ける前に読めるようにする」と「ワイルドカードを用いて第●章を検索する方法」に続く記事です。

この記事では、ワイルドカード検索の別の事例として特許明細書の段落番号を取り上げます。

特許明細書の段落番号とは、括弧で囲まれた4桁数字を意味します。英文の特許明細書と和文の特許明細書で括弧の記述と数字の全角・半角の記述が異なりますが、本記事では英文の特許明細書で用いられる場合(半角の角括弧と半角数字)を取り上げます。

特許明細書を見たことがなくても大丈夫です。今回の記事の目的は、このような特定のルール(今回の例では、半角角括弧で囲まれた4桁半角数字)に基づいた記述を検索するときの考え方を説明することです。みなさんが扱う文書で使われている特定の記述を検索する場合には、この記事で紹介している考え方を応用してみてください。

半角の角括弧で囲まれた4桁の数字を検索する

英文の特許明細書で用いられることが多い、以下のような箇所を検索する方法を考えます。検索対象の規則を理解して検索式を作ります。

英文の特許明細書をご存じの方はそれほど多くないと思いますが、ルール作りの一例です。以下の図のように、段落番号を記述する場合に半角の角括弧で囲まれた4桁半角数字を使います。

この場合の段落番号の検索式は以下の通りです。

検索式:\[[0-9]{4}\]

この検索結果は以下の通りです。検索対象をすべて選択する場合には、[検索する場所]のメニューから[メイン文書]を選択します。

意味を予測してみる

今回使われている {4} は何を意味するのでしょうか?これは、「4回繰り返す」という意味です。半角の4桁数字を検索したい、というもともとの目的を思い出せば、予測できます。直前の記述で、[0-9]として任意の半角数字が定義されていますから、この直後に{4} を記述することで、半角数字を4回繰り返している箇所を検索できます。

検索式:[0-9]{4}

だんだん、読めるような気がしてきませんか?

詳しい記述方法については、別の記事で紹介します。

ワイルドカード文字自体の検索方法

今回の例で注意することは、検索する文字列に「ワイルドカード文字」を使用できないということです。「ワイルドカードを用いて第●章を検索する方法」で紹介したように、ワイルドカード文字とは、「検索条件の指定に用いられる特殊な文字」のことです。

ワイルドカード検索ではワイルドカード文字である半角の角括弧([])をそのまま検索に使えません。

ワイルドカード文字自体を検索する場合には、この文字列がワイルドカード文字の働きをしないように、これらの直前にエスケープ文字「\」を追記して、ワイルドカード文字としての機能を封じます。

上述の通りエスケープ文字「\」を記述すると、「[」や「]」が通常の文字列として解釈され検索対象になります。角括弧以外では波括弧もそうですし、エスケープ文字自体もそのままでは検索できません。よって、波括弧やエスケープ文字は以下のように検索します。表に例示されていないワイルドカード文字も同様の方法で検索できるようになります。

検索式 検索対象
\\ \

検索できない場合は[\\]とする

\[ [
\] ]
\{ {
\} }

意味を予測してみる

今回使われている \[ \] の記述により、半角の角括弧を検索できることがわかりました。そうすると、半角の角括弧に囲まれた半角4桁数字は、以下の記述になります。

これで、[0001]や[0002]を検索できるようになります。

検索式:\[[0-9]{4}\]

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