Wordマクロを楽しみ始めると、ひょっとしたら遭遇するかもしれないのが、ノーマルテンプレート(Normal.dotやNormal.dotm)の不具合です。
このようなときに、いったんノーマルテンプレートを削除すると、不具合が解消される場合があります。Wordをわざわざインストールをし直す必要はありません。
Wordが不具合で動かなくなってしまったときのために、ノーマルテンプレートを安全に管理しておくことが大切です。
ノーマルテンプレートの不具合の考えられる原因
マクロの記録をすると、このNormal.dotにマクロが書き込まれます。またはネット上のマクロを登録しても、通常はこのNormal.dotに書き込まれます。
その後、マクロを修正して保存を繰り返すうちに、Wordの動きが不安定になったり、マクロがかつてと違う動きをしたりと、不具合が起きることがあります。
また、別の理由からも不具合が起こりうると思います。
私は、Wordを2003、2007、2010の異なる3つのバージョンを同じパソコンにインストールをしていますが、それ以来、何度かWordが不安定になることがありました。
対策
不具合への応急処置です。
様々な理由から不具合が起こりうるので、私は原因の特定はできません。よって、ここでは、不具合があった場合に、マクロの一部を復活させる方法を紹介します。
考え方
安定に動いているノーマルテンプレートをバックアップとして保存しておき、不具合があったら、このバックアップのテンプレートからマクロを移動します。
バックアップの手順
(1)ノーマルテンプレートが保存されるフォルダを開く
かつてもご紹介したことがあるのですが、以下のマクロを実行すると、ノーマルテンプレートが保存されるフォルダが開きます。
Sub ユーザーテンプレートフォルダを開く() Shell "C:\Windows\explorer.exe " & Options.DefaultFilePath(wdUserTemplatesPath), vbNormalFocus End Sub
このフォルダが開いたら、今後、簡単に開けるように、フォルダのショートカットを作成しておくといいでしょう。
(2023/6/30に追記) 以下のパスを、エクスプローラーのアドレスバーにコピペして[Enter]キーを 押せばテンプレートフォルダを表示できます。 %AppData%\Microsoft\Templates
(2018/05/23に追記) マクロの登録や実行に不慣れな方は、以下の例を参考にしてフォルダを開いてください。 CドライブにWordをインストールしている場合の例です。 ユーザー名を適宜変更してください。 C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Templates
(2)ファイルをコピーする
開いたフォルダにあるNormal.dot (Word 2003まで)や、Normal.dotm(Word 2007以降)を、保存用のフォルダにコピーします。
このとき、ファイル名に日付を付けてもいいかもしれません。
もし、Wordが不調になったら。。。
Wordが起動しない場合や、Wordのマクロがうまく動かなくなってしまった場合には、ノーマルテンプレートが壊れている可能性があります。
そのときには、先ほど作ったユーザーテンプレートフォルダへのショートカットをダブルクリックしてこのフォルダを開いて、ユーザーテンプレートを別のフォルダに移動します。
そして、Wordを再度起動してみてください。
Wordを起動すると、自動的に新しいノーマルテンプレートが作成されます。
その後、古いノーマルテンプレートに保存されているマクロをモジュールからコピーすれば、新しい環境で使うことができます。