「過去の翻訳資産の活用」ってよく言われています。
翻訳メモリはその方法として有名です。
今日は、翻訳手法として翻訳メモリを使わない人でも、過去の翻訳資産を活用できるヒントを紹介します。
KWIC FinderとWordとの連携です。
KWIC Finderについては、かつて紹介したことがありました。
KWIC Finder 過去案件の有効活用(シェアウェア紹介)
KWIC Finderとは、ファイル内のテキストの串刺し検索ツールです。Grep検索と呼ばれる機能ですね。
テキストエディタソフトとして有名な秀丸についていますね。秀丸ではGrep検索の対象がテキストファイルに限定されています.
KWIC Finderでは、ファイルの種類を拡張して検索できます。Word文書だけではなく、ExcelやPowerPoint、PDFなども対象にできます。スゴイです。
非常に便利なツールです。デスクトップだけではなく、サーバー上のファイルも検索対象にします。
そのようなわけで、このKWIC FinderをもっとWordから活用するためのマクロです。
このマクロでできること
Wordで選択した文字列に対して、KWIC Finderで検索をして結果を表示します。
Google検索用のマクロのような感じですね。
ファイル名、ファイルの種類を指定した検索ができます。
マクロの解説
8行目に、KWIC Finderのアプリケーションのパスが記載されています。
これは、みなさんのパソコンによって異なります。探し方は、、、今回は書きませんがいずれ紹介します。
Program Files のフォルダに入っています。
11行目で、検索の設定をします。
ここを工夫すると、ファイルの種類、ファイル名を設定できます。
現在の設定では、ファイル名に「_EJ」を含み、ファイルの拡張子は、「.dot」や「.dotx」であるファイルを指定して検索できます。
つまり、私は、「○○○_EJ.doc」として英日翻訳の過去ファイルを保存しています。よって、このファイルを対象にして検索がなされるわけです。
このあたりは過去ファイルの保存方法(保存名、保存場所もいろいろですね)によって工夫したらいいかと思います。
なお、フォルダの指定は、KWIC Finderでします。
また、多重起動がされないように設定するといいと思います。この設定をしないと、複数のKWIC Finderが開いてしまいます。
[設定] メニュー → [オプション] → [環境] タブ で設定画面が開きます。設定方法はこちら 。
マクロ
Sub KWIC_Finder_EJ() Dim KWIC As String Dim myKWICPath As String Dim SearchWord As String 'KWIC Finderのアプリケーションの保存先 myKWICPath = "C:\Program Files (x86)\kwic\kwic.exe" '英日ファイルの検索 KWIC = myKWICPath & " /pat=*.doc;*.docx /name=_EJ /search=" '文字列の選択 If Selection.Type = wdSelectionIP Then SearchWord = "" Else SearchWord = Selection.Text End If 'KWIC Finderの起動 Shell KWIC + """" + SearchWord + """" End Sub
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コメント
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2. Re:無題
>Sakinoさん
コメントをどうもありがとうございました。
新しいマシンがどんどんパワーアップしていきますね。楽しみですね。私も、KWIC Finderは便利で使っています。過去案件を見るときには便利ですよね。
確かに、辞書を引くような感覚ですね。
ヒントをいただきありがとうございます!